臨場感と熱狂を再現。イエローモンキー結成30周年ドームライブWEB ARを制作
アーティストTHE YELLOW MONKEY(以下「イエローモンキー」)の2020年11月3日開催の結成30周年東京ドームライブにあわせた、読売新聞15段広告でのWEB ARコンテンツの制作を担当いたしました。
新聞広告をAR起動のマーカーとしたアプリ不要のWEB AR
新聞に掲載されているQRコードを読み取り、サイトを表示、新聞広告をAR起動のマーカーとしてスマートフォンをかざすとキャッチコピーと共にロゴが立体的に出現。
そこに事前に収録したアーティストの声とファンの歓声が流れ、紙吹雪が画面いっぱいに舞い散ります。まるでイエローモンキーのライブ会場にいるような、臨場感と熱狂を体感できるコンテンツを目指しました。
没入感を生み出すイエローモンキー“らしさ”の追求
イエローモンキーの持つ世界観を、3つの観点で追求しました。
1.リアルで大量の紙吹雪をARで表現
イエローモンキーのライブの定番曲である「悲しきASIAN BOY」の紙吹雪の演出は、ライブでも圧巻のシーンとなります。
そのシーンをARで再現するには、紙吹雪が大量であること、リアルな奥行きのある紙吹雪であることがポイントとなり、そこが課題となりました。まず、大量の紙吹雪を3Dで再現するには、スマートフォンでの処理に重い負荷がかかり、ユーザーストレスとなります。そこで、世界観の表現と処理の負荷のバランスを見て、紙吹雪の数を4000枚と設定。
4000枚を効果的にリアルな紙吹雪とするため、GPU インスタンシング技術を活用して、効率的な繰り返しの仕組みとリアルな動きのロジックを組むことで、ユーザーにストレスを感じさせることなく、大量の紙吹雪が舞い散るライブ感を実現しました。
2.ライブ会場の臨場感を再現
エモーショナルな雰囲気を表現するために、ARのベースとなるグラフィックの色味、バックライトの演出にもこだわりました。新聞広告と比べ、少し暗めにトーンを落としつつ、バックライトがコピーメッセージを引きたて、紙吹雪がコピーの奥、手前と舞い散ることでAR空間に奥行きを生み出しました。
3.コピーを引き立てる立体感の追求
新たな一歩を表す「19,000/46,902 ここから始めます。」というキャッチコピーをより強調するため、コピーメッセージの立体化に注力しました。ただ立体化させるのではなく、紙吹雪やバックライトのバランス考慮しながら奥行きや質感を調節した陰影やテクスチャ表現を追求しました。
新聞広告紙面からARへの自然な切り替わり
今回は新聞広告紙面そのものがARを起動するマーカーとなっています。紙面から違和感なくARへと切り替わり、没入感を得られるように、AR側でも新聞広告紙面をグラフィックとして表示させてから演出が開始します。東京ドームでライブがスタートする高揚感を演出しています。
新聞広告はライブ当日に打ちました。ライブ翌日以降もARへ多くのアクセスをいただき、ライブの参加人数以上のご利用を頂きました。
エージェント:株式会社クオラス / 読売新聞東京本社
クライアント:株式会社ワーナーミュージック・ジャパン / 株式会社TYMS PROJECT